インテリアデコレーションエクセルシアーの基礎知識
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13トを得ることこそ大切な要素である。私たちに必要な膨大な知識は、意識的に学ぶことも大切だが、それよりも毎日の生活の中で触れるものに興味を持ち、日常的に吸収していくほうがはるかに速く記憶され、蓄積されていくはずである。さらに、インテリアデコレーション エクセルシアーでは、アートや芸術品も取り扱い範囲となるため、機会を設けて本物を観ることも大切である。本物だけが持つ素晴らしさは、誰にでも伝わるはずである。このような実務と実践を基にしたインテリアデコレーション エクセルシアーという職業の特性を生かせる職種は広範囲である。空間の構成や装飾はデザインとしてだけではなく、ライフタイルに深く関連していることも大きな特徴のひとつなので、すでに身に付けている得意分野と合わせることにより、今までにない新しい職域での活躍も可能となるであろう。インテリア・建築業界での仕事例ハウスメーカーオーダーメイドによって家をつくる「注文住宅」および、いわゆる「建売」と呼ばれる分譲住宅の新築を中心に請け負うハウスメーカーの場合、主に自社の販売するブランド商品で企画化した標準モデルを持つ。インテリア担当者はその範囲内の限られた仕様の中で、顧客と打ち合わせし、床材や扉の色や住宅設備の色・形・壁紙の種類などを細かく決定していく。そして、家本体に付随するものとは別に、カーテンや照明器具・家具などの商品提案および販売も行うのが主な仕事であるが、担当する顧客によってはその価値観や予算のかけ方が異なり、標準以外の仕様を多く取り入れる場合もあるので、この限りではない。しかし、顧客の要望を理解し実現するには、日頃から専門家としての見聞を広め、商品知識を高めることが大切である。また、ハウスメーカーでは営業・設計・インテリア担当者・工事担当者というように仕事の区分がはっきりとわかれているため、決められた職域の範囲を超えて仕事を行うことはなく、仕様の決定後は設計と工事担当者へ仕事は引き継がれていく。また、一般的に自社の展示場やモデルハウス、インテリアショールームなどのインテリアを総合的に担当する場合もある。 マンションデベロッパー・不動産業界等自社で販売を行うマンションや戸建ての建築・設計を行う不動産デベロッパーの場合、インテリア担当者の役割はマンションを購入した顧客に対して、入居前を中心に行われる照明器具やカーテンをはじめとするオプション商品の販売、そして自社が販売するモデルハウスの内装コーディネート業務が中心である。後者の場合は、マンション全体の売れ行きを左右するものでもあり、かなりの経験と実績を持っていないと任されることは少ない。マンションを購入した顧客に対しては、間取りや家族構成を配慮して、システムキッチンの追加設計や、収納家具の造作などから、装飾品までを販売する。建売住宅の場合、照明器具や内装材の種類は、グレードの範囲内で決められていることが多いが、予算がある場合は自社のオリジナリティーや高級感の演出に伴い、細かいデザイン的な要素を取り入れることも多く、この提案についてはインテリア担当者に任されることも少なくない。?─5関連する職業とその特徴第?章 インテリアデコレーション エクセルシアーとは

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