インテリアデコレーションエクセルシアーの基礎知識
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12?─4インテリアデコレーションエクセルシアーの職能についてインテリアデコレーションエクセルシアーに関係の深い職種とは、その専門分野か、主に建築・インテリア・ディスプレー関連などが中心となるが、その他の広い業界でも充分にその特性を生かすことができる。なぜなら、インテリアのデコレーションは、インテリアの専門的な分野でありながら、その特性の応用範囲が非常に広いからである。床・壁・天井の空間構成の基本となる平面的な部分から、家具・カーテン・アクセサリーなどの立体的なものを扱い、さらなる細かい演出や装飾を施して仕上げることは、ひとつの空間の中に存在するいくつかの小さな単位空間を総合的にとりまとめることであり、このような単位空間を演出する技術こそ、インテリアデコレーションエクセルシアーのもっとも得意な分野となる。この単位空間の一つ一つをその時どきの目的にあった内容で味付けしたり、さらにアイディアや趣向を加えて仕上げていく空間の構成は、商業的な空間でいうディスプレーや、商品の意図的な美しい陳列などと共通している。また、家具を扱う大きな単位空間の構成から、小さなテーブルの上の空間など、扱う物の大きさや種類が豊富であることもインテリアデコレーションエクセルシアーの大きな特徴のひとつである。また、経験により取り扱える物の種類は次第に増えていくため、常に進化していく。そのため、ふだんから自分の扱える品物のカテゴリーのいくつかを得意分野として極める努力をし、磨きをかけることで個々人の特性が高まり、より専門的な分野での活躍も可能となる。このように、個人の努力次第で仕事の場は広がり多方面での活躍が期待されるが、インテリアデコレーション エクセルシアーとして職務を遂行するうえでもっとも自覚するべき項目が2つある。1つは、仕事の場所がどこであっても常に「インテリアの専門家として周囲に期待される職業である」ということ。期待される部分とは、専門的な知識は当然のこと、多くの場合それ以上に「センス」において求められることが多い。インテリアや建築は、人に夢を与える職業である。そして同時に責任を伴う仕事でもある。このことを常に自覚して行動しなくてはならない。提案を形にするうえで、顧客はまずあなたの何を信頼するだろうか。どんな職業でも職務を遂行する際に必要なことは、一般的な常識や勤務態度、組織の中での協調性など数々あるが、私たちの職業ではこれに加えて「専門知識」「技術」「センス」「コミュニケーション能力」の4つがさらに必要になる。そしてセンスがほかの人より優れていたとしても、一般的な常識に欠けていたり、顧客への敬意に欠けていれば仕事はできないのである。2つめに自覚すべきことは、日頃から多くの情報を取得し、実際に体験する「行動力」を持つことである。インテリアデコレーション エクセルシアーとして学ぶべきものはとても多く情報は膨大だが、幸いにして多くのものが日常生活に密着している。そのため、毎日の生活の中からでも実に多くの事柄を学び取ることができるのである。いつもと違う場所に出かけたり、情報を得た場所に実際に赴き、見たり体験することは自分自身の感性を刺激し、新たな知識や技術を養うきっかけとなるはずである。また、物に対し角度を変えて見る癖を付け、違う魅力を見出すことも大切であり、実際にデコレーションを行う際にも大変役立つ。インテリアのデコレーション技術を高めるには、まず行動すること。すなわち「実践力」なのである。机の上でいくら理論を学んでも素晴らしいデコレーションはできない。ふだんから多くの物を見て感性を刺激したり、外から優れたアイディアやヒン

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