インテリアデコレーションエクセルシアーの基礎知識
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82インテリアの基礎となる空間を装飾するのは、どのような場合だろうか。インテリアデコレーションを行う場合は、大きくわけて2つのケースがある。ひとつは、空間がありそれを「箱」として考えた時、「箱そのもの」を最初から装飾の観点を意識して基本の形を作る場合と、「箱」を構成する中身は、ある程度でき上がっていて、そこに調度品のみを中心として装飾する場合の2つである。JIDAではこの2つに名称を付け、前者を「スティルホワイト」、後者を「アンビエント」と呼ぶ。ここではそれぞれの基本的構成や手法を学ぶためにわかりやすく2つにわけているが、実際にはこの2つの中間にあたる場合や、どちらかの一部が含まれる場合も存在する。しかし、それらは基本となる空間が作られた背景により多少の違いはあるが、あくまでも「スティルホワイト」と「アンビエント」の2つの応用と考えるとよい。「スティルホワイト」のスティルとは「静」を表し、その言葉どおりに、床・壁・天井・扉・窓・基礎照明などの建築に付随する固定されたものから、作り付けの家具や造作を加え、さらにあとから手軽に変更可能な内部の調度品までをすべて選択、装飾し、総合的にデザインしていくことである。アンビエントに比べて、イメージの作りこみが可能なため、より完成度の高い空間を作ることができる。しかし、あまりに作りこむと将来的に雰囲気を変える際に費用と手間がかかることが多く、目的やイメージの明確な商業的空間や、個人空間に適しているが、将来的な変更も意識したうえでより効果的に空間を作る際にも利用される。スティルホワイトは、建物に付随した工事が必要なため、建築上の制約や法規に関係することもあ?─1装飾する空間と種類図:(??1?1)スティルホワイトの領域(A〜F)とアンビエントの領域(?〜?)スティルホワイトの要素 1例 A〜FC.基礎照明(ダウンライト)E.建具F.サッシB.天井仕上材D.空調設備A.壁の仕上げ材D.床の仕上げ材アンビエントの要素 1例?家具?カーテン?照明器具?ウォールデコレーション?カーペット?ファブリックス?植物C.照明器具(仕様によりアンビエント)????????????

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