インテリアデコレーションエクセルシアーの基礎知識
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58色はインテリアの印象を決定づける大きな要素である。空間の基本的な造形だけでなく、エレメントや小物などにまで至り、デコレーションに大きく関わる大切なものである。インテリアにおいて色は常に素材や形との組み合わせによってその効果が左右されるため、色単体の特性だけではデコレーションに対する効果は語れない。しかし、基本的な色のしくみについては理解しておく必要がある。原色と混色原色とは混ぜ合わせてもつくることができない独立した色をいい、原色を混ぜ合わせることによって無数の色をつくり出すことができる。原色には光によるものと色によるものの2種類がある。・光の三原色光の三原色とは、赤・緑・青の三色で、色を重ね合わせたときに、元の色より明るい色が得られるのが特徴で、すべてを重ね合わせると白になる。混色すればするほど明るくなるため「加法混色の三原色」とも呼ばれる。カラーテレビやスポットライトなどに応用されている。光については第?章7節で詳しく解説する。※表紙見返し 図:(?-6-1)光の三原色参照 ・色の三原色色の三原色とはマゼンタ(赤紫)、イエロー(黄)、シアン(緑みの青)の3色で、塗料や絵の具など色料の場合、それぞれを混ぜ合わせると元の色より暗い色が得られるのが特徴で、すべてを重ね合わせると原理的には黒になる(実際には暗い灰色)。混色するほど暗くなるため「減法混色の三原色」とも呼ばれる。※表紙見返し 図:(?-6-2) 色の三原色参照色のしくみ色の整理と分類人間の目で見わけることのできる色の数は750万色以上あるいわれるが、これらすべてを把握し色の名前を覚えることは現実的に不可能である。そのため、多くの色を理解するには性質が似ているもの同士を集め、分類することによって、色を把握しやすくする必要がある。・無彩色と有彩色色は、まず白や黒などの色味をもたないものと、赤や青などの色味をもつものの2つに分類され、前者を「無彩色」、後者を「有彩色」と呼ぶ。・色相(しきそう)色相とは赤・黄・青などそれぞれがもっている固有の色味のことで、その色がもつ色味によって色をわけることができる。色相は虹色の順番に並べた「色相環」という色の環に等間隔で配置され、ひと目で色味がわかるようにつくられている。色相環は各色相の「純色」によってつくられており、色相環の反対側に位置する2色の色相を「補色」と呼ぶ。※裏表紙見返し 図:(?-6-3)4原色パレット参照・明度色の明るさを表すものが「明度」である。色味をもたない無彩色は明度によって分類され、無彩色のなかでもっとも明度の高い色が白。逆にもっとも明度が低いものが黒である。白と黒の間にはさまざまな明るさのグレーがある。有彩色において、もっとも明度が高いものが黄色である。有彩色の明度は白に近づくほど高くなり、黒に近づくほど低くなる。?─6色彩とインテリア

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